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Scientific Reports誌に筆頭論文が掲載されました
2024年4月1日
経験サンプリング法を用いた日常の反すうとネガティブ気分の関係性とその関係性を予測する要因の検討
大学生80名以上を対象とした経験サンプリング法に基づく反すうとネガティブ気分の動的関係を調査した論文がScientific Reports誌に掲載されました。
本論文では、1週間に50回以上の反すうとネガティブ気分の測定を行い、その関係をDynamic SEMと呼ばれる手法で解析しました。また、ネガティブ思考の癖に関する尺度を作成し、西洋の論文と同じように結果が再現されるのかも検討しました。結果、西洋で確認されたつながりよりも、日常的な反すうとネガティブ気分の関係は弱い可能性が示唆されました。さらに、ネガティブ思考の癖等の要因はこの動的な関係性を予測しませんでした。このことから、日本における反すうとネガティブ気分の関係は、これまでの多くの西洋の文化圏で行われてきた研究知見とは異なる可能性が示唆され、さらなる検討の必要性が浮かびました。この結果は、近年の文化差比較研究の知見とも一致しており、日本における反すうの機能の研究をさらに行う必要性があるといえます。
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